夏からでは遅い!紫外線の基礎知識
シミ、シワ、たるみの原因にもなる紫外線の量は、3月頃から増え始めています。まだ肌寒いと思っていている方は要注意です。紫外線対策は、お肌の老化予防につながります。完璧な紫外線対策で、お肌のエイジングケアを心がけて下さい。
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紫外線とは?
紫外線(しがいせん)は、可視光線より短く軟X線より長い不可視光線の電磁波です。
光のスペクトルで紫よりも外側になることから“紫外線”と呼ばれます。
英語では“ultraviolet”と呼ばれ、その頭文字から“UV”と略されます。
紫外線が人体におよぼす影響を指標化した、UVインデックスの数値が3以上になると要注意とされています。
※毎日の紫外線量は、気象庁の紫外線情報分布図で「今日の紫外線の予測分布図」が掲載されています。
紫外線は、美容や老化の観点から悪者のように思われがちですが、有用な作用もあることから上手につきあうことが必要です。
※紫外線の有用な作用;殺菌消毒、ビタミンDの合成、血行や新陳代謝の促進、皮膚抵抗力の昂進(こうしん)など
お肌にダメージを与える紫外線
紫外線には、波長によって近紫外線、遠紫外線(真空紫外線)、極紫外線(極端紫外線)に分類されます。
近紫外線をさらに分類すると、UVA、UVB、UVCに分けられます。
UVCは大気を通過することができませんが、UVAとUVBはオゾン層を通過して地表に到達します。
地表に到達する99%がUVAと言われています。
UVAの影響
UVAは、お肌の弾力やハリを支える真皮にまで届く紫外線で、ガラスや雲などにも遮断されません。
UVBによって生成されたメラニン色素を酸化させて褐色に変化させる反応がサンタン(santan)です。
つまり、肌の黒化やシワ・タルミなどを促進させるのがUVAです。
UVBの影響
UVBは、お肌の保湿やバリアーの役割を果たす表皮にダメージを与える紫外線です。
UVBによって色素細胞がメラニンを生成して防御する反応がサンバーン(sunburn)です。
つまり、肌の炎症やシミ・ソバカスなどを生成するのがUVBです。
また、紫外線は、肌の老化につながる活性酸素を発生させる要因のひとつとも言われています。
とは言え、生体に有用な作用もあります。
怖がるのではなく、適切なスキンケアを心がけて上手に付き合いましょう。
日焼け止め選びのポイント
日焼け止めは、SPFとPAの数値で効果が変わります。
SPFとは?
SPFとは、Sun Protection Factor(サン プロテクション ファクター)の略です。
紫外線防御指数とも呼ばれ、UVBの防止効果を表します。
SPFの数値は、日焼けが始まるまでの時間を何倍に延ばせるのかを意味します。
例えば、日焼けが始まるのに20分程度かかる人がSPF30の日焼け止めを塗った場合、20分×30=600分で、10時間制御される効果があると言うことになります。
ただし、勘違いしないで下さいね。
この数値は、日差しの強さに対抗する値ではありません。
「10時間持てば良いじゃん♪」と思った人はガッカリして下さい。
「SPF30以上の製品なら効果に代わりがない」と言う見解もあるようですが、太陽の光を長時間浴びるならSPF値の高いものを選んだ方がベターです。
現在の日本では測定方法に限界があり、SPFの上限は50となっています。
SPF50以上の製品なら効果に代わりがないと言えるでしょう。
PAとは?
PAとは、Protection Grade of UVA(プロテクション グレード オブ UVA)の略です。
UVA防御指数とも呼ばれ、皮膚が黒くなる反応を指標にしたUVAの防止効果を表します。
PAの防止効果は、日本化粧品工業連合会によって、効果により4段階で表します。
PA+ | UVA防止効果がある |
PA++ | UVA防止効果がかなりある |
PA+++ | UVA防止効果が非常にある |
PA++++ | UVA防止効果が極めて高い |
「+」の数が多いほど効果が高いと言うことになります。
日焼け止め選びは、SPFとPAの両方が重要なポイントですのでご注意下さい。
日焼け止めの正しい使い方
日焼け止めの効果は、正規の量塗った際に有効です。
薄めに塗ったり、汗で日焼け止めが落ちた場合は効果を発揮しません。
十分な量をムラなくのばし、状況を見て塗り直すことが大切です。
消費期限も重要です。
もったいないからと言って酸化してしまった日焼け止めを塗っても意味がありません。
さらに、PSF値が高い日焼け止めは、お肌に負担がかかります。
普段は、SPF35程度を使い、太陽の光を長時間浴びる場合にSPF50と使い分けすることをおすすめします。
そして、日焼け止めでUVケアした後は、きちんと取り除くことも重要です。
洗顔料選びにもご注意下さい。
- 十分な量をムラなくのばす。
- 状況を見て塗り直す。
- 消費期限を守る。
- SPF値を使い分ける。
- UVケア後は、きちんと取り除く。